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わたしのプライベート出産体験

更新日:2021年4月7日

大切なことは、自分が一番安心できる環境


わたしのプライベート出産をここでシェアさせていただきたいと思います。 わたしは無介助でのお産を選択しましたが、プライベート出産が良い!というのではなく自分自身がより安心して産む、自然な環境で産むことが楽しいお産になると思います。 当たり前のように病院で産むという概念を一度取り除き、自分がどのようなお産を体験したいのかをもし今後出産を控えているのであれば一度感じてほしいという気持ちで書きました。 分娩台の上での、医者に介助されてのお産がもし自分にとってリラックスできる環境でなければ、他の方法を探すと言う選択肢もあると言うことを考え今ここでお産にについて考えていきましょう。 痛い、辛い、怖いというイメージを持ちながら挑むお産ではなく、楽しみ!と言う気持ちで人生の大切なその瞬間を味わい尽くすくらいに向き合ってみる。 お産は神秘的であり、感動的な人間の体験です、命が生み出されると言うミステリアスでマジカルなそんな体験をより神聖なものとして関わっていきましょう。

妊娠中は、自分に優しくリラックスして過ごそう。

出産への準備としてわたしは妊娠中にした一番大切なことは、10日間の瞑想コースにアメリカで1回、ドイツで1回の計2回参加したことです。 もともと瞑想が趣味で、何度も世界中の瞑想コースに通い、デイリーベースで瞑想をしていたのですが、妊婦中はより瞑想をするようにしていました。 これが胎教に良い、あれが良いという情報が溢れていると思うのですが、そもそも自分にとって良いものが胎教にいいものだとわたしは思うので、わたしにとってより深い意味で良いものは”瞑想すること”でした。 自分が深い瞑想状態になっているということは、お腹の中の赤ちゃんも同じように深い瞑想状態になっている。 自分がしていることをお腹の赤ちゃんは一緒にしている。 わたしが目にしてるものを彼女は見ている。 わたしが耳にしていることを彼女が聴いている。 わたしが感じていることを彼女は感じている。 という感覚で過ごしていました。 瞑想に限らず、自分自身がより穏やかになる行為をすることが大切です。 それは人によって様々です、自分の身体と繋がりながらこの瞬間を大切に、それでもホルモンや妊娠のプロセスは時にたくさんのアップダウンを与えることもあります。 どんな自分でも、どんな気持ちになっても大丈夫だよと自分自身を存分に甘えさせてあげることも大切です。

出産の仕方は無限にある。

考えだすとキリがないほどに選択肢はあるお産の方法。 水中出産、オーガズミックバース、、、そして素敵なドーラ(産婆・助産師)を探しての出産。 ノマドな私たちはどこで出産するのかから決めるお産は、選択肢が無限にあり迷うほどでした。 そんな中で、具体的に、現実的に決めていこうと優先順位を作りました。

まず第一の選択肢は、わたしらしく産むこと。 ”わたしらしく”いること、自分のエネルギーで、いつもの自分らしくいれる環境で出産する。 わたしにとっての出産はとても親密で、プライベートなものであり、出産の場に関係のない第三者がいること(他者の意識が介入することも)に違和感があり、自分たちのペースで全てを行うことがわたしのライフスタイルからすると一番しっくりしました。 そこでやはりプライベートに彼と二人だけでの出産を決めました。 そして次の選択肢は、産後など全体を通していかにストレスのない環境で産むのか。 ストレスなく、産褥期も含めてスムーズに過ごせるのは、わたしのスタート地点である母の近くで馴染んだ手料理を食べ、のんびりと"巣篭もりのように出産"しようとと思い実家に決めました。 それぞれ自分らしくいれる設定や環境は一人一人が違うと思います。 その中でも、自分らしく、自分のペースで、最大限にリラックスでき、自分を、お産を信用できる環境を設定するののが大切だと思います。

日本でのプライベート出産の壁


さて日本に妊婦として飛行機搭乗可能日ギリギリで帰った翌日、まずは母に連れられ保健所に行き母子手帳をとりに行ってきました。 出産の1ヶ月前に母子手帳をとりにいくと、もちろん行政にはどこの病院で出産するのか決まり次第連絡してください。厳しく言われました。 その後も無視していると毎日のようにどこで出産するのかの連絡がかかってきます。 そして自宅で、無介助で出産するということは、出産届を出す専門職の人がいないということも含めてあとから諸々問題があります。 それを考慮して、愛知県内にあるオルタナティブな自然分娩のみをする吉村医院に行き、空白の母子手帳を埋めるためにも向かいました。 理解のある産院でしたが、お産のプロである女性の院長先生からはプライベート出産を厳しく反対され、「通常は半年以上前から準備しなくてはいけませんが、1ヶ月でも私たちはあなたを迎えることはできるのでここで産みなさい。」と強く言われました。完全に自然な流れでのお産をサポートするこちらの産院は一般的な場所と比べるとオーガニック思考であり、わたしのような自由人に対しても非常に理解のある素晴らしい環境でしたが、完全なる自分のペースで、スペースでを考えると自分のチューニングではないと思いやめました。自然分娩をしっかりとサポートしてくれる助産師さんのもとでのお産はより自分のペースでのお産に近いので、生死も共にする出産に対して少しでも恐れがある人はこのような環境がより安心してできる環境だと思うので非常にありがたい場所であると思います。 それでも出産前のプロセスから社会がプライベート出産に対して強く反対をしている風潮をわたしは感じ、違和感を覚えました。 自分たちの価値観の中でしか動けず、法で禁じられていないのに厳しくお産の仕方をコントロールする社会のシステム。 虐待やネグレクトなどを避けるための予防法だとは思うのですが、しっかりと人を見抜き、多様性を知りながら寄り添ってほしいと思いました。 そしてお産という人生のスタートをより自由な選択の中で始めることは今後のペアレンティングに関係していくのではないでしょうか。 プライベート出産は全ての責任を自分で負う行為であり、そこはしっかりと責任感を持ちながらもリラックスして挑む姿勢は大切です。 もしプライベート出産を考えてる人がいるのでしたら、まず出産前からどのように役所とコミュニケーションをとりながらお産をするのかを考えながら行動することをオススメします。 また役所によっては対応はそれぞれ違います、小さな町はよりアットホームに話を聞いてくれるかもしれません。



そして出産、誕生へ

お産に向けてのわたしの準備は、よく動き、よく食べ!出産中に飲みたい好きなオーガニックのザクロジュースを買い揃え、臍の緒を切る麻紐を買ったことのみでした。 パートナーのダニエルは、3冊お産の本を読んでいて彼の中では十分に様々なケースでのお産に対しての準備はできていました。 カジュアルに聞こえますが、わたしの中では人間として自分の内側に本能的に産み方を知っている。という感覚もあり、何も特別なことはせずにそのときに体に必要なことはそのときに起こると思っていました。 そして前駆陣痛が始まりました。 本陣痛がこないまま3日を超え、3日間陣痛で寝れぬ夜を過ごしました。 それでも、陣痛の合間にいつものようにご飯を食べ、お風呂にこまめに入り腰をしっかり温めたり、家の周りを散歩して、ときに道の真ん中で陣痛を起こしながらも、赤ちゃんが自然に降りるのを待ちました。 いつもの自分の環境だからこそ、好きなことを好きな時にできるこの状況はわたしにたくさんの余裕を与えてくれました。 3日間も陣痛の痛みよりも、3日間も寝れないことの方が苦であり、そろそろ体力も限界になったときに破水が起こりました。 わたしの中であともう少しで生まれる! という兆しから、またパワーが宿り彼と二人で前駆陣痛を乗り切りました。 そして破水から5時間後やっと本陣痛がやってきます。 睡魔の中の陣痛、もしわたしが病院で出産を決めていたら妊娠促進剤を打たれていたであろう長さですが、パートナーの献身的なサポートによりたくさんのエネルギーを注ぎ、アジャストしてくれていました。 本陣痛が始まっても、エコーで今どこにいてどのくらいまで下がっているのかなどの文明を頼っての確認はもちろん取れずに自分の内側の感覚での確認のみで、もうそろそろ早く生まれてくれ〜!と思いながら、ふとわたしの中に降りてきたのが、 今この出産でわたしは母になろうとしている。そして母とは地球である。 マザーアース;母なる地球と繋がり、深くグランディングしなさいと。 そしてわたしは立ち上がり、足の裏から木の根が広がって深く地球に根差す木のようなイメージをしながら全体重を全力で大地へ大地へと押して行きました。 その瞬間にもう降りてきているという感覚を強くキャッチし、あっという間に誕生です。 そしてパートナーが両手で赤子をキャッチしました。 陣痛の痛みは強くありましたが、出産に伴う痛みは全くなく楽にお産ができました。 これも自分たちのペースでゆっくり、ゆっくり自然に時間かけながら前駆陣痛から陣痛への流れで身体を開き、骨を開き出産への準備を十分にしたのだと思います。 そこからは、そのまま血だらけの赤子に初乳をあげながら、深く感動に浸ってました。 ここでも全て自分たちのリズムで、心地よく過ごします。 30分くらい経ちやっと落ち着き同じ家に居た母に出産を報告。 そして、胎盤を出そうとしたのですがうまく出ずに、彼にお腹をマッサージをしてもらいながらなんとか胎盤が出てきて、臍の緒の処理をしました。 そのときにはわたしの部屋は血だらけを通り越して、血の海となっていました。 そのまま赤子を抱いたまま幸せに、高揚感に浸りながら完全に産後ハイです。 わたしも血だらけだったので軽くシャワーを浴びて、赤子は体についた天然のクリームである胎脂を保つように最小限に暖かいタオルで赤ちゃんについた血を拭き取ります。 どの過程でも一度もヒマラヤソルトランプの間接照明以外の光は当てずに、1週間電気の光なしでカーテンの中で生活します。 それはずっと真っ暗の子宮の中にいた子供にとって目が見えてないといえども、光は非常に強くびっくりさせないようにと少しずつ光にならしていく作業をしました。 このようにして、プライベート出産は自分のペースで産後の赤ちゃんへの対応も全て判断し決められるので誕生のトラウマなどもできずにスムーズにストレスなく人生を始められると思います。


産後の経過も好調

そしてわたしの身体の状態はというと、3日半以上寝ずにお産に励んでいたわたしですが疲れるどころか産後軽くなった体にパワー全開でその後いつものように歩いてダイニングまでいきおかわりまでして晩ご飯をたいらげ元気いっぱいでした。 次の日も産後とは思えないぐらいに元気で全く体の痛みもなく全く通常通りに動けます。でもまわりからのアドバイスもあり頑張ってベットの中でゆっくりするようにしました。 もちろん出てきた胎盤はあまり味はわたしの好みでは無かったですが、バッチリ食べました。 食べた後に勢いよく大量の悪露が出てきて、産後の肥立ちを良くするのには効果的面です! 通常だと廃棄処分されてしまう胎盤ですが、たくさんの栄養が詰まっている超スーパーフードです。 そして赤ちゃんも元気で、母乳のでも良くスムーズに子育てが始まりました。 沐浴ですが体にたくさんの良質の胎脂がついているので初めての沐浴は生まれて1週間後お湯のみの沐浴です。 ドイツでは沐浴は3ヶ月までは、暑い夏場以外は毎日させないのが一般的で日本の新生児に毎朝、毎晩と真夏でもないのに沐浴させるのはあまり意味がなく、乾燥肌にさせてしまいます。もちろん石鹸を使うのはお湯では取れない汚れがある時のみです。 誕生してから一度も布オムツかぶれも一切なく乾燥知らずなのは、沐浴を無理にさせず、胎脂を最大限に残したからでもあると思います。


出生届の受理に1ヶ月かかりました。

今だに日本では、無介助のプライベート出産は信用出来かねる行為と役所に認識されています。医療関係者の証明のない出生届は、スムーズに受理されにくいというのが現実でありわたしの場合も受理されるまでにたくさんのプロセスがありました。まず本当にわたしの子であるかという証明が必要です。 幸い、そのためもあり母子手帳を取得し、病院に行っていたのでそのトピックに関しては証明するものが揃っていたのでスムーズでしたが、それでも妊婦の時の写真や胎盤の写真や生まれてすぐの写真を用意する必要がありました。 そして、3週間後に法務局の方が家にやってきます。 なぜ自宅で出産することにしたのか、どのように出産したのかの事情を話したのちに、生まれた時間を確認した彼のスマホの画面の写真を撮り、本当に娘が女の子なのかという確認を女性が確認をしていきました。 男性は全く業務的に質問をしていましたが、一緒にきた女性は興味深そうに話を聞いていただきリラックスした中で終わりました。 そしてやっと手続きが終わり1ヶ月以上してやっと!出生届を受理されました。

役所とのやりとりは面倒なこともありますが、無介助でのプライベート出産は本当に素晴らしい経験であり、最高のお産でした。

自分の力で産む。という行為に、女性である強さを自分の中で感じながらとても誇りに思えたし、自己完結で生をこの世に創造したという気持ちがあります。そして最も大切なことは、お産をするのは女性ですが、介助してくれるパートナーがいなくては達成できないことであり二人でお産をした!という気持ちがすごく強いです。

産んだのはわたしですが、彼のサポートなしでは達成できなかったことです。

そして彼自身もほぼ寝ずに、仮眠をとるのみで3日間以上献身的にわたしと共にいてくれました、彼にとっても体力と精神力に気力が試された父になる儀式だったと思います。

人により様々なお産の仕方があり、どれがより優れたお産の方法であるということではなく、一人一人が自分らしくお産ができ、生きれるように選択肢が増えたら良いなと思います。 もし病院での出産が安心するのであればそれがあなたにとっては自然なお産です。 自分自身の今の状況でどの方法が安心できる、自分らしいお産なのかを選択肢を広げて考えてみることをお勧めします。


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